世界の養蜂状況

世界の養蜂状況としては、旧ソ連地域(主にウクライナ、ベラルーシ、ロシアなど)、中国、北米、ヨーロッパの諸国など温帯、亜寒帯地域で盛んです。 これに対し、熱帯、亜熱帯に属する国々では蜜源などのバックグランドは豊かですが、技術的課題が多く、それらの解決が待たれています。

養蜂においては趣味的飼養者と小規模業者との区別など統計的処理に困難さがつきまといます。例えば日本の場合「業として届出た」ものが集計されていますが、米国の場合ほとんどのケースが統計に現れているのは5群以上所有するものだけです。

こ のように国によって基準が違うので一概に比較できませんが、あえて概数的に言うと、中国900万群強、旧ソ連地域900万群弱、米国300万群強、メキシ コ300万群弱、ブラジル200万群前後、アルゼンチン150万群前後、となります。ちなみに日本では20万群弱です。

これらのミツバチは主に採蜜に使われているミツバチの群数です。

全世界でのはちみつ生産量は120万トン前後と推定されますが、このうち中国が20万トン強、旧ソ連地域20万トン弱、米国10万トン前後とこの3地域で半数近くを占めています。

ミツバチはこれら採みつに使われるだけでなく、近年ではポリネーション利用の割合が増し、米国ではこのミツバチによるポリネーションの経済的価値が年間50~100億ドルに達し、はちみつを始めとする蜂産品の経済的価値の100倍以上になると言われています。